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子供のための「ジャズピアノ」を考える [レッスン]

皆さん,こんにちわ。「小学生にジャズピアノ・レッスン受講は可能ですか?」とのご質問を頂き,
回答を書き始めた所,よく考えねばならない問題点が浮上し,話しがドンドンとズレてしまいました。

簡単に言えば,小学生にも「ジャズ・レッスンは可能」というか是非やって頂きたいし,
レッスン・プログラムについてもパッパっと書く事も可能です。

但し「そもそも子供の音楽教育とは何か?」という疑問が湧いて来ます。

大人対象の場合は,「どうすればジャズが弾けるようになるのか?」という方法のみを論じれば済みますが,子供の場合,ジャズ以前に「何の為に音楽を習うのか?」という「目的設定」がとても難しい。

「何の為に子供にクラシックやジャズのレッスンを受けさせたいのか?」或は
音楽講師として「どういう子供を育てたいのか?」

もし子供のお母さん方に「何の為に習わせますか?」とお聞きすれば,
「ピアノやエレクトーンを弾けるようにさせたいから」ともお答えになられるかも知れませんが,
「音楽を好きな子供に育てたいから」と言われる方も少なくないかと思います。

中には「子供を職業音楽家に育てたい」という方もおられるかも知れませんが,
それは多分少数派でしょう。尤も僕のような音楽講師としては,その方が気楽かも知れません。

例えば昔の丁稚奉公制度のような「芸事の師弟制」があり,
問答無用で子供に「芸を叩き込む」という展開はシンプルです。
昔のバッハやベートーヴェン時代,貴族の師弟が「教養」として学ぶのと違い,
ベートーヴェン等はいわば三味線や踊りの芸子の如く,師匠からビシバシに「芸」を叩き込まれたのは,当時,音楽はパン屋さんや大工さん同様の職人もしくは芸能だったからです。

「丁稚奉公」と言えば,以前,僕が時々食べに行っていた味しいウドン屋さんを思いだしました。
話しが脱線しますが,面白いので一寸書いてみましょう。

その箕面にあったもの凄く美味しいウドン屋さんは深夜二時頃迄営業しており,
仕事で遅くなった僕は深夜0時とか1時に車で立寄ったものです。
お相撲さんみたいにデッカいご主人を中心に,親子四人でやっており,
深夜だろうが,小学低学年位の子供が料理を運んでくるのでブッタマゲました。

料理を待っていると,調理場からご主人の「早よしてよ,早よ!」「そんなんアカンやろ!」
等奥さんや子供達を怒鳴りつける声が聴こえて気合いが入っている,というか,
やや物騒でしたが,ご一家としては子供の時からウドン屋さんとしての修行を積ます,
というコンセプトが確立されていた訳ですね。

まぁ考えてみれば「児童福祉法」か何かに違反するような気もしますが,
小学生から「学力テスト」での点取り合戦に追われたり,
愚鈍な「ゆとり教育」なぞでダラダラするより,充実した「家庭の絆」を感じた事も事実です。

とはいえ「音楽教室」は「職人養成塾」ではないし,
仮に僕に「音楽の才能がある子供」がいて,且「音楽家に育てねばならない」事情があるとして,
果たしてビシバシと「芸」を叩き込むか,といえば何とも言えません。

まして現実の音楽教室の生徒さんは,8〜9割は「趣味で習っている」筈で
「芸の修行」に来ている訳ではないでしょうからビシバシやる訳にもいきません。

では何で来ているのか,といわれれば多分「音楽が好きな子供に育てたい」という
話になるのではないか,と思います。

では,どうすれば「音楽が好きな子供」になるのか?
そもそも「音楽が好き」とはどういう事なのか?

或は,話の原点である「子供のジャズピアノ」で言えば,
「いっそ幼少の時からビシバシに鍛え上げ,第二の小曽根真さんのような天才少年」を
目指す丁稚奉公的「英才教育」と「趣味=音楽が好きな子供を育てる」は違うのか?

等々考えるべく疑問がわいてきます。

僕自身は殆ど子供を教えた経験はありませんが,子供が成長した,というか大人は沢山教えています。
その際,「子供の時にどう習ったか(育てられたか)」で現在が大きく異なる事は見えます。

子供の時に良い先生に習った人は,大人になって「趣味で習う」にしろ可能性が高いし,
逆にデタラメな先生に習った人は変な癖がついていて,ある一線からは進めません。

僕のレッスン会場である大阪梅田のKimball Piano Salonには,生徒さんとして,
プロ/アマのミュージシャンの他,音大生やら音楽講師の方が来られますが,
変な癖で凝り固まっている方も少なくありません。

正直,技術や知識の「癖」の矯正は大した事ではないのですが,
音楽に関係しての「精神的」な「癖」の矯正はとても困難です。

そして,この「精神的な癖」とは偏に「音楽が好きな子供」として
必ずしも健全に育ってなかった事にそもそもの間近いがあった,と分ります。

趣味で習われる方はともかく,音楽講師等の職業音楽家に成られるような方だから,
「音楽が好き」な事は言う迄もありませんが,その実,自分で思ってる程には,
「音楽が好き」なのではないという場合が少なくありません。

これは「ヒドい貧乏を我慢できる程に音楽が好き」だとか「音楽活動を続ける為に離婚しました」なんんていう「昭和枯れすすき(知ってるかな?)」的な二者選択ができる程に好きです,という意味ではありません。

「音楽は楽しい!」「音楽が好きだ!」と本心から言ってるにも関わらず,
その実は「音楽自体は好きでない」というややこしいレベルでの問題点です。

子供の時に「音楽が好き」になっていないから,それをひきづり「音楽が好きでない」まま,
音楽講師やらレストランのピアノ弾きをやっている,という訳です。

これ「子供のジャズピアノ」とは離れてしまってますが,
趣味でやるにしろ職業を目指すにしろ必要な「音楽が好き」という在り方を示す話ですので,
少々我慢して,この話にお付合い下さいませ。

リンクは子供の為にと銘打ってますが大人にもとても良い極上のピアノ音楽演奏,
僕の愛聴盤の一枚;ホロビッツのピアノによるシューマン「子供の情景」

大阪梅田/Kimball Piano Salon 主宰 ジャズピアノ講師

(つづく)

シューマン:子供の情景/クライスレリアーナ 他

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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: SMJ(SME)(M)
  • 発売日: 2008/11/19
  • メディア: CD



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