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「チャールストン倶楽部」が「華麗なるギャッビー」に注目する理由 [チャールストン倶楽部]

前回より今年の六月に公開された映画「華麗なるギャッビー」についての書き始めました。

このバズ・ラーマン監督&ディカプリ主演の新作を,実は僕はまだ観ておらず,
精々,You-tube等の広告映像を観たり,観た人の感想を読んだ程度に過ぎず,
しかも元々映画に詳しくもなく,到底,本作について論評する立場ではありませんが,
それでも僕達「チャールストン倶楽部推奨映画だ!」と感じました。

ちなみに僕達の「推奨」なぞ,何の権威もありませんが(笑)。

★映画「華麗なるギャッビー」は「豪華な衣装と恋愛ストーリー」が見所(?)

僕が本作を「CC推奨映画」と認定(笑)したのは,
本映画を観た人の下記のような評価に納得したからです。

観た人による映画「華麗なるギャッビー」の好かった点;

・主演のディカプリオの演技
・衣装を担当した「ブルックス・ブラザース」や「プラダ」が提供する衣装の豪華さ,カッコ良さ。
・3D(立体映像)で観るパーティーシーンがーが「極上のファッションショー」さながらに麗美な事。

或いは主人公ギャッビーの「純愛」ぶりに感動した,というヒトも少なくありません。

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何の事はない。映画「華麗なるギャッビー」とは「豪華なファッションが楽しめる恋愛物語」
の秀作という事になります。

つまり「恋愛物語」はさておき,「1920年代のファッションや音楽」が,
体感できる映像で楽しめる,から好い,というのが「チャールストン倶楽部」としても○な理由です。

尤もフィッジェラルド原作も「オシャレな恋愛物語」が本質かな?と思い直すと全然違う事に気づきます。

そもそも「華麗なるギャッビー」に限らず,言葉に本質がある「文学」と
映像に本質がある「映画」とでは互換性がないとでは,本質部分こそが,
転換不可能な部分が多々あり,する事自体が無理というか矛盾。
互換性がなく,「文学作品」の「映画化」自体が矛盾した試みなのでしょう。

つまり「良い映画」である程に「文学」とは離れる訳で,
「華麗なるギャッビー」の原作と映画とで,「ストーリー」こそ同一にできても,
内容が違ってしまうのは当然ともいえましょう。

尤もラーマン監督「華麗なるギャッビー」にしても,
実は皆がいうように「オシャレな恋愛映画」なだけなのか,
僕が思ってるフィッジェラルド原作のような「米国型文明への批判」が趣旨なのか,
原作を勉強し,その上で映画を観ないと分からないかも知れません。

ところで,そもそもそも僕達「チャールストン倶楽部」が映画「華麗なるギャッビー」に関心を
持つのか?という点をちゃんとお話してませんでした事に気付きました。

という訳で今日は僕達が「華麗なるギャッビー」に関心を持つ理由を書いてみましょう。


★「チャールストン倶楽部」が「華麗なるギャッビー」について論じる訳

ところで「チャールストン倶楽部」についてご存知ない方も少なくないでしょうから(汗)
先ずは「チャールストン倶楽部」とは何か?について,改めて書かせて頂きます。

「チャールストン倶楽部(以下CC)」とは大阪梅田にスタジオ&オフィスがある
Kimball Piano Salon
の一部門でして,業務は「文化研究」「空間演出」「音楽教室」となります。

チャールストン倶楽部の三つの業務

1 ;文化研究

CCでは 「華麗なるギャッビー」の時代を含む,1920~40年代「モダンエイジ」の
音楽や美術等の藝術,文学や映画等の文化風俗を研究しています。

2 ,空間演出

尤も「研究」だけやっても実際には「遊んでいる」のと変わらず,早い話,
一銭の収入にもなりませんから,カフェやブティックの空間を
上記「モダンエイジの音楽」を核に企画演出する業務を行います。

3 ,音楽教室/音楽演奏

とはいえ「普段の仕事」はKImball Piano Salon 梅田の音楽教室として,
「チャールストン・ラグ」と「エレガンス・スゥィング」スタイルのジャズピアノ/ボーカルの
レッスン/セミナー活動を行っています。

或いはまだ公には募集していませんが,同趣旨の演奏グループのプロデュースも行い,
現在は唯一の所属バンド(?)として,僕自身がメンバーからなる「ル・シャノワール」という
ユニット(羽鳥綾,Rumi)での演奏活動も不定期に行います。

つまりは1920~40年代の音楽や背景にある文化や歴史について深く学ぶ必要があり,
その一環として「ジャズエイジ」と呼ばれた1920年代を代表する作家であるスコット・フィツジ
エラルド原作の映画「華麗なるギャッビー」はなかなか良い教材だ,という訳です。

故に「華麗なるギャッビー」=「チャールストン倶楽部推奨作」を獲得(爆笑)した訳ですが,
個人的な印象としては,映画の自体が果たして「1920年代の雰囲気」を伝えているのか,
或いはフィッジェラルド原作の「文学性」を表現できているのか,といえば疑問がある次第。

★映画「華麗なるギャッビー」で温故知新

例えば肝心のファッションにしても,実際に1920年代にフィッジェラルドが愛用していた
「ブルックス・ブラザース」が担当し,いかにも「1920年代風」ファッションを魅せてくれます。

かと言って1974年版でファッションを担当したラルフ・ローレンの演出とは大分異なります。

つまりローレン自身は長年「ブルックス・ブラザース」に勤め,ブロックスについて熟知しつつ,
あまり変化しない「トラッドファッション」といえば1970年代には存在しない「1920年代の
ブルックス・ブラザースのデザイン」を再現した訳。

ちなみに,このフランシス・フォード・コッポラ監督版がヒットした事から,
ラルフ・ローレン氏は「1920年代のブルックス・ブラザース」スタイルともいうべき
「ラルフ・ローレン」スタイルを売り出し大成功。

今で言う所の「レトロやなぁ」というスタイル。

ちなみに1950年代頃の「ブルックス・ブラザース」のスタイルは,
現代の「トラッド・スタイル」の原型ではあるけれども,微妙に味わいが異なり,
当時としては「尖がったスタイル」であり,かのマイルス・デイビスが愛用。

勿論,マイルスならではの黒人ジャズメン的な着こなしですが,
元の「ブルッスク・ブラザース」も当時としては「尖がったスタイル」だったのですね。

かと言って,そのまま「トラッド」らしく変化せず現在に至る訳ですが,
正直,今,ブルッスク・ブラザースに行って普通に買物すると,
なるほど「トラッド」の総本山だわい,と思わせる質の高さこそ感じさせる半面,
例えば,僕みたいな「夜の仕事用」にスーツを買う者からすると,
ブルックスのスタイルは,ちょっと堅過ぎるかなぁと感じます。

実際,米国の政治家や大統領の御用達ですし。

1920年代も勿論,米国エリートの御用達なのですが,
「堅い職」専用な感じではなく,1974年のロルフ・ローレンの演出でも,
独特のスマートさと上品さを持つ,早い話「デートの時に着たい服」という雰囲気を醸し出します。

今回の映画では「ブルックス・ブラザース」自身が演出していますが,
普通のブルッスク製品とは一線を引く,むしろロルフ・ローレン的な
「デートの時に着たい服」的雰囲気に仕上げ,何の事はない,
「ブルックス」自身による「昔のブルックスの真似」をやっている訳。

例えば,安物のブランドが,アルマーニやプラダ等の高級ブランドの真似をする事は
珍しくないけれども,ブルックス自身が「政治家御用達」風の通常の製品とは別に,
「デートに使える,昔風のナンパなブルックス」を作ってしまった訳。

且つ,全体としては,本来「流行とは無関係」な「トラッド」の総本山である
ブルックスの趣旨と反し,全体のシルエットはしっかり「流行ライン」。

何の事はない「ブルッスク・ブラザース」というか本「華麗なるギャッビー」自体が,
1920年代の再現を目指した,というよりは,「1920年代風の今時のスタイル」を
ドーンと魅せた訳ですね。

これが駄目か?といえば,そうともいえず,且,敢えていえば,
「チャールストン倶楽部」で目指したい事も,
なるほど「1920年代の研究」ではあるけれども,
別に懐古主義ではなく,あくまで「現在生活や空間としての,
1920年代をモチーフとする新しいスタイル」の創造。

つまり映画「華麗なるギャッビー」をお手本にして,
僕達も「ラグタイムやスゥィング・ジャズ」を今の音楽として造りなおし,
バンバン発信したい訳。

「昔のスタイルを,こういう風に現代化してますよ」というお手本として
映画「華麗なるギャッビー」はとても二重丸。

★但し映画「華麗なるギャッビー」には描けなかった文化も大事

かと言って,今ひとつ本映画が好きではないのは,そもそも僕達が
1920~40年代の音楽や文化に注目しているのは,
単に「豪華でカッコいい」という理由では全くなく,
むしろ逆の,牧歌的で,土の香りがする文化や,
分かり易い刺激ではなく,心でしか捉えられないモノが,
商業主義の発展にも関わらずに残っていたから。

という訳で,次回は「華麗なるギャッビー」には描ききれなかった部分,
もう一つの1920年代文化,つまり「チャールストン倶楽部」が目指している
音楽文化についてお話したいと思います。

つづく

Kimball Piano Salon 音楽教室 

ジャズピアノ/ボーカル科
クラシックピアノ/チェロ/声楽科   http://www016.upp.so-net.ne.jp/kimball
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